ウェブマガジン カムイミンタラ

2003年07月号/第117号  [ずいそう]    

「まちがアートを育み、アートがまちの力になる」そんな風景が見たくて
斎藤 ちず (さいとう ちず ・ NPO法人コンカリーニョ・認証申請中)

文具屋さんで5百円玉貯金箱を買いました。いっぱいになったら、50万円。中2になる我が娘は、1年で5万円の5百円玉貯金箱をいっぱいにしました。その間うるさかったこと。

「この5百円玉、頂戴!」「お母さん、5百円玉な~い?」と。彼女は念願かなって、貯金箱をいっぱいにし、今はせっせと好きなCDと洋服を買い始めていますが、私は、貯金箱をいっぱいにして、劇場をつくろう! と。

はい? 50万円で劇場がつくれるはずはないですが、なにせ手持ちの個人資産などないので、まずはここから、と。

昨年8月、琴似・八軒地域で7年間活動拠点とした小劇場フリースペース「Con Carino(コンカリーニョ『愛を込めて』を意味するスペイン語)」が再開発のために閉鎖となり、今、その再生と地域に密着した発展的活動を目的に、252名の会員の皆さんとともにNPO法人として再出発しようとしています。

まちがアートを育み、アートがまちの力になるような劇場の建設(正確に言うと外側の建物は再開発事業での建設、われわれは内装設備)が、この3年間の大きな目標です。

古い倉庫を改装してスペース運営を開始した8年前、私はひとつの風景を思い描いていました。近所の家族連れが晩御飯のあとに、つっかけ履きで「今日、なにやってるの? 面白いテレビもやってないし、何かやってるかなと思って見に来た」と訪れ、「面白かったよ、また来るね」とか「今日のはいまいちだったねえ。今度は、こんなの見たいなあ」とか言いながら帰って行く。そんな風景です。

コンカリーニョが、鑑賞するためだけの劇場ではなく、芸術の創造拠点であると同時に異分野・異世代の「縁結び」が可能になるコミュニティ拠点となれれば、まちにとってもアートにとっても幸せなことに違いない、と。

そのためには、多額の劇場改装資金を集めなければなりません。まずは5百円ワンコインカンパから。5百円でも10万人の方が協力してくれたら、5千万円になるのだもの。

私は自分の貯金箱をいっぱいにするために大好きなタバコをやめようか、思案中です。健康のためでも、娘のためでもやめられなかったタバコ。劇場のためならやめられるかな。
※ 「NPO法人コンカリーニョ(認証申請中)」の詳しい活動状況はHPをご参照ください。
[URL] http://ww6.et.tiki.ne.jp/~concarino/

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