東直己さんは北海道在住の作家です。代表的なハードボイルドのほかにも個性的な小説を次々に発表、その数は20冊ほどになります。2001年には「残光」(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞を受けました。
「私自身はワープロとかパソコンとかが普及しなかったらデビューできなかった作家といわれているんですよ」
書いた文字が読みにくく「あんたの字を読もうとする編集者はだれもいない」と言われたことがあります。東さんの作家という職業を可能にしたのが初期のITだったのです。
「電話が嫌いなんです。編集者とのやりとりはFAXかメールですが、最近はメールがほとんどになりました。千枚の小説をFAXで送るとなるとえらい時間がかかりますが、メールならアッという間です」
調べものについてもネットを活用していますが、あくまで補助的なものにとどめています。
「ネットは使うけど、ネットで調べて安心した気持ちになれません。やはり最後は紙媒体で確認しないと。ネットで入ってくる情報は出したい人、発信したい人のものばかりですから、そのへんに気をつけなければなりません」
誤植が多いことに、ネット情報の危うさが端的に表れていると考えています。
「情報のグレードがまだ紙媒体ほどには達していないと思うんです。紙というのは形になるまで何段階もチェックを受けるでしょ。ネットは書いたものがそのまま出るので、情報源としていまのところ信頼するに足りません」
インターネットがあまりにも簡単に発信できるため、その質がバラバラであることは明白な事実です。しかし今後、質が高まり、信頼できうるサイトがどんどん出てくることも当然考えられます。それでも東さんは紙媒体の優位性は動かないだろうと予想しています。
「本や雑誌は寝っ転がってもトイレでも読めます。トイレでは絶対に本を読まないとダメなタイプなんです。お腹に急に差し込みが来たというのに、本棚の前で本を探すのが大変で。これは読んだ、これも読んだ。くそ~、出てしまう~。(笑い) 雑誌なんかはお風呂で読んでいます。ぬるく温度を調節して。文庫本も複数持っているものは風呂で読みますよ」
たしかにどこでも読めるという点ではITはまだまだかないません。トイレでパソコン画面を見ている人はいないはずですし、売り出されているシグマブックなどの電子書籍も使い勝手はまだまだのようです。
それ以上に紙に印刷した文字には電子の画面にはない力があるとも感じています。
「僕もよく分からないけれども、きっと字を読むということ、つまり言葉を黙読して情報を得ることは、頭のどこかをずっと耕していることなんじゃないかと思うんです。ネットのコンテンツ(内容)には映像もあって内容は楽しいのですが、落ち着いて字だけを読んでいくというものではありません。書かれている内容にしても、それから受け取れる考え方にしても、薄っぺらになっていく気がするんです。錨を下ろさないで漂っているような感じでしょうか。論理の緻密さが失われていく気がするんですよ」
たしかにパソコンの画面に現れた文字を読むより、それをプリントアウトしたものを読む方がずっと理解しやすく、頭に入りやすいということを多くの人が経験しているはずです。
それではITは紙媒体に対抗できないのでしょうか。ITが紙の分野を浸食することはありえないのでしょうか。東さんはそうは思っていません。一番大きいのはやはり情報の質の問題だととらえています。
「絵と同じでしょうね。だれでも絵を描いて喫茶店で個展を開けるじゃないですか。ちゃんと習った人はちゃんとした絵を描く。どっちが優れているかは一概には言えませんが、どっちが歴史に残るかははっきり現れてくる。写真なんかもそうです。携帯でも撮れる時代ですから、そういうときにはプロの撮った写真集というのはきっとすごみが出てくるんじゃないかと思います。インターネットのサイトでも編集のプロが出てきて、責任を持って情報の整理なんかをやることが大切だと思うんです。今は1つのサイトの中でも情報のレベルがバラバラです。そのあたりをきちんとできる職人みたいな編集者がたくさん生まれなけりゃだめだろうと思うんです」
そしてITにある程度依存はしているが、全面依存は危険だと考えています。
「今は文字も映像も音楽もデジタルで送れる。でも一番こわいのはそれが壊れたらどうなっちゃうんだろうということ。全部インターネットに依存して、出版社とかレコード会社とか映画館がなくなったときに、情報のやりとりができなくなることを考えると。だからあんまり1つのものに全部寄りかかったらいかんと思うんです」
出版物のIT化にはまだまだ多くの課題を挙げる東さんですが、作家の世界にはすでにIT化は入り込んでいます。小説を出すとき、出版社との契約には将来の電子化について承諾するかどうかが盛り込まれているそうです。東さんはもちろん電子化OKです。
作家の東さんはインターネットを通してエッセイを発表しています。それは寿郎社のホームページ内にあります。同社は2000年に土肥寿郎さんが札幌で設立し、「北海道警察の冷たい夏」「北海道開発局とは何か」といった話題作のほか、自然もの、温泉ものも出しているノンフィクション主体の出版社です。
土肥さん自身は東京の晩聲社やすずさわ書店などで12年ほど編集者をつとめ、故郷の札幌に帰ってきました。
同社のホームページには東さんのほかに3人のエッセイが載っています。でもそれはもうすぐ休止となるそうです。当初の目的だった本の販売にほとんど寄与していないためです。
「東さんは全国区の人気作家ですからファンがいて1日300人ほど読みに来るんですが、寿郎社の入口を素通りして東直己のコラムだけ読んで帰っていく。うちの新刊情報を見てくれない。それでコラムはやめてしまいます。4月ごろをメドにホームページを全面リニューアルして、見に来た人が寿郎社の迷路に入ってきて、最後にお金を払わないと抜け出せいないような。(笑い) それは冗談ですが、最後にうちの本を注文してくれるようにと社内で詰めているところです」
ホームページからの注文は月に10冊あればいい方。100冊程度の売り上げがないと労力に見合った利益は出ないといいます。もちろんアマゾンその他のインターネット上での販売はもっとたくさんあるはずですが、それは一般書店向けと同じく取り次ぎ会社経由で流れており、販売の実数は把握できません。
「宣伝費ということで、別個に考えなければならないんでしょうが、うちは大会社じゃないんで、やることなすことが売り上げに直結しないと苦しいんですよ」
将来の電子書籍についても否定的な見方です。
「本というのはただのグラフィックデザインとちがって立体なんです。編集者はそれを前提につくっている。紙質もそう。そういう意味では工業製品に近い。表紙だけ見て買ってもらうのはもちろんうれしいのですが、できれば手にとって買って欲しいです」
それでは土肥さんの仕事でITはそれほど意味を持たないのでしょうか。いやいや、実態はその逆でITの恩恵をかなり受けてきました。
「鴨志田穣という作家と西原理恵子という漫画家の元夫婦がいて、講談社で累計30万部くらい売っているベストセラーコンビなんですが、寿郎社を立ち上げるときに500円の値をつけた『JUっ!』という会社案内と『iコミック』という600円のコミックと読み物を集めた本に、彼らが友だちだということで書いてもらいました。在庫一掃セールじゃないんですが、その2冊を合わせて千円で、期間限定で売りますよとネットでやったんです。そしたらファンサイトとかいろんなところでその情報が駆け回って500セットほどがアッという間に売れました。ネットはすごいなと思いましたね。ネットで稼いだのはそれだけですが」
直接収入に結びついたのはたしかにこれが唯一かもしれません。しかし同社ではネットから生まれた壮大な企画がいま進行しています。
「突然メールが来たんです」
すべてはいちバイクファンのメールから始まりました。
山田深夜という作家が横須賀にいます。大型バイクを乗り回し、バイク雑誌に心をゆさぶるような小説を発表しています。しかしその小説は単行本化には至っていませんでした。文芸雑誌の連載ものはすぐに単行本化されますが、専門誌の連載ものはたとえ小説でも文芸関係の出版社から単行本としてほとんど出ないという出版業界の閉鎖的な体質があるからです。
「メールをくれたのはぜんぜん知らない人でした。バイク乗りに絶大な人気のある山田深夜という作家がいて、本人も多くのファンも単行本化を望んでいるにもかかわらず、ずっと出ない。山田さんは自分のホームページで作品を載せているので是非読んでもらえないかという、ていねいな文章でした」
土肥さんはそのメールに真剣さが感じられたので、パソコンで山田深夜さんのホームページへ行き、作品を読むことにしました。
「3日かかりました。5年分の原稿が全部公開されていたんですから。ところが荒削りではあるけれども、これはおもしろいぞと。そこで山田さんにメールを出したわけです」
札幌の編集者と横須賀の作家が、どこに住んでいるのかもわからないファンのメールによって出合い、出版に結びつきました。昔から人の紹介で出版に至るということはあったそうですが、きっとこの出合いはメールとホームページというインターネットの代表的機能がなければ実現しなかったでしょう。
さらに寿郎社は本の販売で独自の新しい試みを始めようとしています。
「山田深夜さんの本を2冊出すんですが、それを全国のバイク屋で売ってやろうと。全国にどれくらいバイク屋があるか知りませんが、10冊ずつ置いてもすぐに何万冊となるはずなんです」
最初にメールをくれた人が幹事のようになって、バイク仲間の本はバイク仲間から火をつけようということになったそうです。いろんなアイデアが出るうちに、バイクショップで本を売ってもらおうという結論に達しました。
「というのもうちには松田忠徳(ただのり)さん(札幌国際大学教授)の本で実績があるんです。北海道の温泉ガイドなんですが、この本に紹介されている温泉に本を置いてもらいました。これで3千部近く売れたんです。本屋で本が売れないと泣き言はなんぼでも言える。けれども別な切り口でやってみた。僕が全道を回りました。雪にクルマが埋まったりしながら。今度は全国のバイク屋を回ります。営業を1人置いて」
あくまで手堅く現実的に、しかしその手法はユニークで大胆。こうした動きをしている寿郎社は、将来ネットの本質をとらえた新しい形の出版を開拓してくれそうな気がします。ただしそれはまだまだ先になりそうです。
著者と編集者という出版物づくりを職業とするお2人に話をうかがい、ネットを利用しつつもそれにとらわれることなく、従来のスタイルは守ったままで現実的な対応をしていることが分かってきました。それでは出版物づくりの最終的な現業部門である印刷業界はどうなのでしょうか。札幌に本社を置くアイワードは先端技術の導入では北海道でもトップグループの印刷会社として知られています。出版物の大半が東京で作られていることから、5年前には東京に支店も開設しました。技術畑出身で専務取締役の大谷勝明さんにうかがいました。
「出版業界は7年連続で販売額が落ち込んでおり、昨年やっとですが微増に転じたようです。時代の流れとしてはまちがいなく活字離れが進行していて、印刷業全体からみれば、いまのIT化はやはり逆風だと思います。私は主に専門分野を扱う実務書が多い東京方面の出版社を担当していますが、書籍の販売は下がっています。当社と取引のある、ある出版社なんかは毎年5%、10%と下がっている。ただ出版物のコンテンツをデータベース化して、それを電子商品の形で販売することで逆にトータルとしては毎年伸びているところがあります」
これは非常にうまくいっている出版社の例で、多くの電子ジャーナル、電子出版は採算として厳しい状態だそうです。しかし時代はまちがいなくIT需要の拡大に向かっています。アイワードでは将来のIT化に向け、本づくりとそのコンテンツについて、情報の加工や蓄積といったサービスの強化をしています。
「約20年前にワープロがどんどん普及した時期に、ワープロは敵か味方かという論議が印刷業界内で何年も続いたんです。それまで活字だとか画像というのは印刷会社の専売特許みたいなものだった。ところがワープロの出現で活字が一般の人にもどんどん入り込んだ。データを持ち込むと印刷の値段も安くなるわけですよ。それでワープロは敵か味方かと。でも結局、敵でも味方でもなかった。うまく使ったところが勝ち残りました」
印刷の現場では技術革新がどんどん進んでいます。
「たとえば以前はフィルムを板に密着させて焼いて版をつくっていましたが、今はコンピューターからそのままレーザーで焼き付けるCTP(Computer To Plate)になって中間工程が省略され、コストを下げ、時間短縮や精度アップに結びつきました。昔は不可能だった超極彩な色表現も可能になっています」
営業の現場も変わっています。かつては文章も写真も見える状態で受け取りましたが、最近は電子媒体を介して入ってきます。技術面で追いつけない営業マンは渡された原稿さえ見ることができません。大谷さんは日本からアメリカに渡った有名な脳神経外科医の書籍を受注しました。直レ会うことなしにメールで何回もやりとりし、時間がないので色校正はPDFファイルでやりとりしました。それでもアメリカ国内で印刷するよりはずっと良いものができたと喜ばれました。
「やりようによっては北海道と東京などはもちろんですが、全世界的な広がりで本をつくることが可能な時代になっていると思います」
カムイミンタラは第1号から20年間、大谷さんの会社で印刷されました。その120号に及ぶコンテンツはインターネットで公開しています。そしてウェブ版カムイミンタラ第1号からは基本的に紙媒体という形をとりません。しかし今後の推移によっては製本された印刷物として読める可能性があります。たとえば過去のカムイミンタラのうち何号と何号と何号の特集記事を集めて印刷・製本するのです。
いわゆるオンデマンド印刷です。オンデマンドは「注文対応」と訳されますが書籍の場合は少部数の注文に対応するというもの。版をつくるのではなく、プリンターで出力していきます。
「うちでもカラープリンターを導入しています。一番分かりやすいのは年賀状で、ここ数年で急激に増えています。通常の印刷よりレベルは落ちますが、品質は上がってきています。コンテンツさえきちんと整理して蓄積しておけば何号と何号を出力して、ということはここ数年の間には常識になるんじゃないでしょうか」
印刷業界はオンデマンドといった手軽な印刷・製本に向かう一方で、より高度な技術を使い、高精度印刷の方向へも向かっています。
「珊瑚礁の藍色とも緑色ともつかない色や鮮やかなオレンジ色など、これまでの印刷では出にくい色があるんです。ドイツのハイデルベルグという会社が従来の4色ではなく7色のスーパーファインカラーと呼ばれる印刷技術を開発し、今年からうちでもサービスを開始する予定です。画家やカメラマンが、いままでだったら『無理だよ』とあきらめていたものが、『驚いた』と言われるようなグレードの高いものができつつあります」
ただただIT化に食われるだけでなく、印刷会社は印刷を核にしながらも、ITや情報分野を取り込んだり、これまでの常識を超えるような印刷技術によって新しい価値を生み出そうとしているのです。
カムイミンタラがインターネットのサイトで公開されるとき、どんな障害が考えられるのでしょう。
北海道大学院工学研究科教授の青木由直さんは日本におけるIT研究の先駆者であり、多くの人材を世に送り出してきました。また「語り部」としてIT社会の発展を支えてきました。
青木さんはネットワークの特徴はABCで表されるといいます。Aはアバター、Bはブラインドまたはブラックボックス、Cはコピーです。
「アバターというのはサンスクリット語で化身という意味です。もともとは神様の話で、神はいろいろなものに身を変えるわけです。それが言葉であったり、音であったり、木々であったりする。それが今のコンピューター社会に似ているんです。コンピューターを通して自分を変える。初歩は顔文字のニコニコマークやハンドルネーム。それがどんどん進めばコンピューターグラフィックスで自分のキャラクターを作り上げ、そのアバターがコンピューターでつくられるサイバースペース内を歩いていく。自分をそのまま出さないでちがったものにして見せてやるという世界、それがサイバースペースの1つの特徴なんです」
小説の主人公も1つのアバターといえるのかもしれません。かつては出版物の中のフィクションでしかなかったアバターが、ネットワーク社会ではだれでもつくれて全世界に公開できるようになったのです。
「Bのブラインドはアバターの後ろにだれがいるかわからないこと。またブラックボックスで中身がぜんぜんわからない。そのわからない世界で相手をしなければならない。『2ちゃんねる』がはやるのは、むかしの落書きだったら見た人がどんな反応を示すかわからなかったのに、リアルタイムでやりとりされるからです」
アバターが虚像としてうごめき、その実像は表に現れない。考えただけでゾッとする社会です。表現の自由が確保されなければならないのは当然ですが、課題は山積しているのです。
「Cのコピーですが、かつては手紙をコピーして出すにもせいぜい数人に回る程度でしたが、それがネット社会では千、万という単位でアッという間に行き渡ってしまう。使っている人はその威力を知っているんですが、コピーされるとどんな人にどんな影響を与えるかまではわかっていない。これも恐ろしいことです」
出版がIT化されれば、さしあたって問題になるのがこのCと著作権との関係です。
「たとえば新聞社なんかはお金をかけて記事を書いているから、それをほかで使えば1本いくらとなる。でもどこで記事が使われているか全部をサーチするなんて不可能。その人件費だけで大変です。だからち蛯チとくらい使われても仕方がない、というのが現状でしょう。逆に記事を出しているところが著作権侵害を起こす可能性だってあります。ネットでは簡単にテキストや画像をコピーできますから。いままでは文章を書くとか絵を描くとか写真を撮るとかはジャンルが別々だったんです。それぞれのジャンルで取り決めがあったんですよ。たとえば文章なら最後にここから引用したと参考文献を書けばよかった。だけどネット社会では漫画の世界、文章の世界が同じところにあって、コピーしてペタペタ貼り付ければいいだけです」
こうした問題はソフトウエアの業界ではすでに多発しているそうです。
「たとえばほかの企業が自社の特許に接触していても、すぐには訴えない。訴えて金を取れるかどうかで企業をランク分けし、ある程度力のある企業には要求する。訴えても金をとれないような小さなところには黙っている。訴えを免れた企業のほうも悪いことをしているから黙っている。一般の人が知り得ないすさまじい世界です」
こうした構造上に成り立っているIT社会ですが、青木さんは札幌と韓国、中国、台湾、シンガポール、インドといったアジア各国のIT先端都市を結ぶe-シルクロード・プロジェクトを提唱しています。ソフトウエア開発で連携し合い、健全な発展をめざそうという取り組みです。これまでの苦言はITの表裏を知り尽くしている人だから言えるのでしょう。
パソコンや電子書籍などの画面と印刷物とのちがいは、そのページ数や厚みなどボリュームが見えるか見えないか、というところにもあります。
「いまはパソコンというより携帯のほうへ大衆は移行しています。携帯の画面で長い文章を読むのはむずかしいでしょう。それに画面をスクロールして読んでいって不便なのは、いま全体のどのあたりを読んでいるかわからなくなることです。もうちょっと読めば終わるのか、それとも膨大な量が残っているのかわからない。その不安はつきまといます」
しかしこうした欠点もソフトやハードの開発によってだんだん進歩していくことが考えられます。
「むかしITは技術そのものでした。工学部では学生に、好きなことができて食べていけるんだぞ、と教えていました。ところがここに来てマネーゲームです。何でも金に換算する。そんな社会では資本を持っている方が強いに決まっています。でもその社会から抜け出すこともネットワーク社会では可能なんだと思います。ITをどう使うかなんです。20年前にカムイミンタラが発行されたとき、じつは私もインフォウエーブという冊子を出していたんです。こんど電子媒体でスタートさせるというのであれば、私も考えますよ」
将来、出版界でのIT化が進み、読み物は電子書籍その他が当たり前という時代が来るのでしょうか。いずれにしても時がたてば明らかになっていくはずです。
ウェブ版カムイミンタラもプリントアウトして読むことができますが、1つの形にとらわれず、さらによりよい形を目指して展開していきます。