ウェブマガジン カムイミンタラ

2007年03月号/ウェブマガジン第14号 (通巻134号)  [ずいそう]    

「スキーで北海道を元気にしたい」
浜辺 秀樹 (はまべ ひでき ・ 株式会社サッポロ・スタジオ代表取締役)

「刻」<br>版画:宝賀寿子
「刻」
版画:宝賀寿子

スキーの楽しさは何かと、最近もう一度考えはじめている。

自分がスキーを一番楽しいと感じたのは大学時代だ。その頃の私のスキーは、理論など関係なかった、パウダーにコブ斜面、転んでは仲間みんなで笑い転げながらスキーを楽しんだ。雪山から多くのことを学んだ。雪山が自分のスキー技術を磨いてくれた。よく思い返してみると、雪との距離が近かったように感じる。

それが、大会などに出始めた頃から狂いはじめたように思う。昔(20年前)は、特に形が重視されたスキースタイルだったことも大いに影響しているのだろうと自己分析している。今となっては良い経験をさせてもらったと思うが、その頃は、スキーをやめようと悩んだ時期があった。

選手を引退して12年がたった。最近もう一度、心底スキーを楽しんでみたいと思いはじめている。自分自身のスキーの原点を探している。

そんな矢先、パウダー好きの広告代理店A氏と酒を飲んだ。話は弾み、自分達のデザインしたスキーを作ろうということになった。 早速、小賀坂スキー製作所工場長に相談、OKが出た。デザインは、スノーボードのデザインを手がけるデザイン会社K社長にお願いをした。コンセプトは、「大人が楽しむ大人のスキー」。

せっかくデザインを興すのだから志は大きくワールドワイドに・・・オーストラリア人で賑わうニセコに注目。ニセコのすべてを楽しむためのオールマウンテンモデルを考案。そして、それがニセコアンヌプリの標高1309mを名前に持つ「OGASAKA1309」となった。「北海道を象徴するようなスキー」「スキーで北海道を元気にしたい」。そんな思いが込められている。

カラーリングにもこだわった。「日本の伝統色 濃藍(こいあい)」をベースに鮮やかな赤を組み合わせ、大胆でありながら大人っぽい落ち着きを感じさせるよう心がけた。

近年、オーストラリアからのスキー客で賑わっている北海道、このスキーが今後世界に日本のスキー文化を発信していくきっかけになればと願っている。
 このOGASAKA1309で今シーズンは自分も大いにスキーを楽しみたい。

◎このずいそうを読んで心に感じたら、右のボタンをおしてください    ←前に戻る  ←トップへ戻る  上へ▲
リンクメッセージヘルプ

(C) 2005-2010 Rinyu Kanko All rights reserved.   http://kamuimintara.net