小学3年生の私の孫は、女の子ですがなかなかの正義漢で、今は絶滅鳥について熱心に調べていて、人間の行ないがもとで滅んでいった鳥たちに深い同情を寄せております。そんな子がいるものですから、わが家では自然に関することを話す時が多く、私もいろいろと考えるようになり、私たちを励まし育ててくれたこの大自然の恵みを、未来を担う子どもたちも身体いっぱいに感じながら生きていってほしいものとの願いが強くなってきています。
昨年の秋、「大雪山てっぺんコンサート」が開かれたという記事を読み、自然を守る方々の素敵なアイデアにびっくりするとともに、実現させた方々の情熱とご苦労を想っておりましたら、そのコンサートに出演したグループを率いていらっしゃる方は孫が2年生の時の担任の先生であることがわかり、またまたびっくりいたしました。そして先生から、大雪山でのコンサートのあと、出演者たちが研修を重ねて札幌の再演にそなえていることをうかがい、孫も私も大きな期待をもってその日を待ちました。
1992年1月17日の本番の日は、あいにく夕方からみぞれ混じりの雨になってしまいましたが、会場は満員で、ピアノに合わせて大人も子どもも「ゆたかに いのちつつむ大地よ」と歌う姿に心を重ねて聞き入りました。
第1幕 春の森 ナキウサギのうた
第2幕 風のふね 大雪を走る
幕間には、雄大な大雪と北海道の躍動の四季のスライドをみせながら解説してくださる時間もあり、大雪を身近に感じることができました。親と子の音楽物語は大人の誘導で力いっぱい歌い踊る子どもたちの懸命な姿に胸が熱くなり、新年にふさわしい、さわやかな時となりました。