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1993年11月号/第59号  [ずいそう]    

お菓子の宮殿
岡部 卓司 (おかべたくじ ・ 千秋庵製菓(株)会長)

昭和51年に本店の工場が手狭になったため、厚別の市軽工業団地に工場を新設することになり、土地を入手いたしました。それ以降検討して、旭川には優佳良識館があり、十勝にはワイン城があるので、どうせ造るなら当方は「お菓子の宮殿」を造ろうと考えました。

爾来、今日まで20年計画で毎年のように、徐々に増築を続けてきました。あたかも、蟻が蟻塚を築くようにです。そして、いよいよこの十月に完成をみることになりました。ただ、一般の方々にお菓子を作っているところをご覧にいれるためと、多少お楽しみいただける内装をしますので、観光工場としてオープンするのは平成7年になります。内部は約4百年前のヨーロッパの或る城館の内部という構想で、目下NHK関連企業に時代考証をお願いしております。

入口(布告門)より入り、エントランスホールを経て大階段を昇りますと千秋庵の資料展示所があり、2階に喫茶・レストランがあります。床をフローリングにしますので、舞踏会などにもお使いいただけます。「領主の間」という特別室を設けますので、会合などにもご利用いただけます。塔がありまして、6、7階は礼拝堂風になっており、8階は展望台ですので、小中学校の生徒さんにはお楽しみいただけると思います。それぞれの場所に応じて、衛兵隊長、吟遊詩人、司祭などを配置いたします。中小企業のすることですからたいしたことはできませんが、いっとき、4百年前のヨーロッパの城のムードを味わっていただきたいと存じております。

私も、はや古希となりましたが、これからもお菓子を通じて皆様にお楽しみいただくよう精進してまいりたいと存じます。

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