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1998年11月号/第89号  [ずいそう]    

映画「学び座」製作に携わって
大菅 雅文 (おおすが まさふみ ・ 大東食品(株)常務、稚内市立稚内南中学校PTA会長)

稚内南中学校の教育活動のなかに、ソーラン節の踊りをとり入れて十数年、『よさこいソーラン』にも参加させていただくまでになりました。

「学び座」とは、ソーラン着(舞祝着)の背に大きく描かれた文字であり、南中教育活動のスローガン的意味も表わしたものです。その「学び座」を題名とした映画化のお話を受け、昨年8月から学校・PTAとして全面的に協力することとなり、生徒・教師・父母はもちろんのこと、南中教師OB、PTAOBの絶大なお力添えをいただき、協力体制を整えておりました。しかし、当初予定から延び延びとなったクランク・イン、雪の無い大晦日、受験を前にした学校…。はたして学校を中心とした映画撮影などできるだろうか、といった不安と疑問の日々が続くなかで新年を迎えました。しばらくして「クランク・イン2月9日決定」の連絡をいただきましたが、素直に信ずることができず、それでも延べ3千人(生徒・教師・父母・市民)のエキストラ協力についての打ち合わせを重ね、一方では父母に対し情報の変化に対応すべく打ち合わせを繰り返して2月9日を迎えました。

撮影協力は正味1カ月。キャスト、スタッフはもちろんのこと、寒さきびしく辛い場面もありましたが、ときには俳優魂を見、映画に対する使命感、情熱をひしひしと感ずることもできました。私どもはこの撮影を通し、得難い、そして尊い人生勉強をさせられました。南中の歴史に新たな1ページをプレゼントされ、感謝の気持ちでいっぱいでした。

この映画は「荒れからの再生」の教訓をクローズ・アップし、子ども、教師、親それぞれの役割や生き方、相互のかかわり合いを考えさせ、「南中ソーラン」を通して子どもの無限の可能性、連帯感のすばらしさを教えてくれる映画だと思っております。この映画には『終』、『THE END』のスーパーは出てまいりません。子育て・教育は、国として社会としての永遠のテーマであり、終わりはないのだということを、われわれに問いかけているはずです。

多くの皆様にご観賞いただければ、幸いです。

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